2014年12月31日水曜日

生身のコミュニケーションの時間


先日、野毛のおでん屋さんに行きました。
カウンター9席の小さい昭和な雰囲気のお店。
あったかいおでんの湯気と、見知らぬ人たちがとけあうほっこりした空間。
話したい人ははなし、聞きたいだけの人は相づちをうつだけ。
でもみんな楽しそう。

セイベツやネンレイやコクセキやカタガキやショクギョウなどが関係ない世界。
シンプルに一人の人として存在して、楽しむ時間。
そんな時間が居心地よくて、みんな常連さんになっちゃうんじゃないかなと。
でもそれって自分が作っている枠でもあるような気がします。
例えば、年齢とか、結婚しているとかしていないとか。
本当にどうでもいい情報。
それよりももっと大切なのは、自分が何者かと自分が知っているということ。
自分がつけたラベルを一枚、また一枚と剥がすと新しくおもしろい世界がみえてくるのでは。
相手の本質と向き合う、ということにもつながってくる話です。

兎にも角にも、このインターネットが発達したご時世、やはり生身のコミュニケーションの場はものすごく大切だと思うのです。
非言語の部分から伝わるたくさんの情報。
足を使って、時間を使って、会いにいくべき人はたくさんいます。





2014年12月20日土曜日

自分のからだと向き合う時間


先日、ユースワーク藤沢で年内最後の講座を行ってきました。
居場所コーナーでは女の子がもくもくとフェルトでひつじを作っていました。
私も一緒にやりたい・・・と思いながら、会場の和室へ。
ゆるヨガの講座です。
この日は自分で自分の身体に触れていくことからスタート。
きっと日常、こんなふうに自分に触れることはないでしょう。
だからこそ、ここでの時間を自分のからだと真摯に向き合う時間として使ってもらいたいなと思っています。
ポーズができた・できないよりも大切なのは、その日その時自分の身体が何て言っていたかききとれるかということ。
そんな時間の大切さを感じてもらいつつ、日常でもそんな時間を持ってもらえたら嬉しいです。


2014年12月17日水曜日

本質をみる力


先日の日曜日、場面緘黙のシンポジウムに行ってきました。
場面緘黙とは家では話せるけれど、学校などでは話せなくなってしまう症状のことです。
場面緘黙はその症状の他に、緘動といって固まって動けなくなってしまう症状(筆談もできない、首も振れない状態)も合わさることがあります。
不安から生じる症状と言われていて、詳細の原因は不明。
場面緘黙の経験者として登壇されていた大橋さんの言葉ひとつひとつに重みがありました。当事者ではないと分からないこと、感じることができないことがたくさんありますしね。
そんなわけで些細な情報の間違ったやり取りでも簡単に混乱し、言葉を失うことができる私は、きちんと自分が感じていることをフィードバックすることもやっていかねばと思う次第です。(例えばYesみたいなNoとか、意見みたいな文句とか、本当に何が聞きたいのか本人も分かっていない質問とか、それで会話は成り立ちません。ただの混乱の元です。)
いつでもなんでも「本に書いてあったから」とか「○○さんが言ってたから」では自分のチカラを磨くことはできません。目の前の情報のカタマリ(人)と向き合うことによって、その人が今何を感じているのか、何を言っているのか、その言葉(時として非言語)はどこから発せられているのかをみることによって相手の本質と向き合い、そして自分の本質をみる力を磨くことができるのだと思います。


次回のシンポジウムは来年8月だそうです。
こちらは今回のチラシ↓
http://kanmoku.org/symposium20141214.pdf

主催のかんもくネットさん
http://kanmoku.org/







2014年12月16日火曜日

新講座:コミュニケーション講座スタート


ユースワーク藤沢にて、「コミュニケーション」講座がスタートしました。
今回の講座の出席者は、コミュニケーションでどんなことに困っているのか。
一番多かったのは「会話が続かない」ということ。

会話をしたいと思っているのか。
会話をしなければならないと思っているのか。

みるべきことはたくさんありそうです。
次回は来年。
時間はたっぷりあるので、ブラッシュアップしてネタを仕込んでいきたいと思います。


2014年12月7日日曜日

ATACカンファレンス、発表終了!


今日は、ATACカンファレンス@京都で「思考のスピードが速い、共感能力が高い人」の生きづらさのお話をさせて頂きました。
スピードが速い+共感能力が高い(こころの境界線がわからない)とどうなってしまうのか。
彼らの生きづらさはどうしたら解決にすすむのか。
周りの人はどう接したらいいか。
実体験を通して、私がこれまでの経験から学んだことをシェアさせて頂きました。

このようなテーマでお話しすることは初めてでしたし、定員80名のこの部屋にどれだけの人が来てくれるかちょっと心配でした。
朝一番だし、「Highly Sensitive Person」「High Speed Person」という耳慣れないテーマだし、20〜30名くらい来てくれたら、もうばんばんざいだと思っていました。
結局最終的には60名くらいの人が足を運んでくれたと思います。

それだけの方がこのテーマに興味を持ってくれたこと。
自分がナニモノか、もやもやしていたものが解消された方がいたこと。
自分がやっていたことは間違ってなかったと確信してくれた方がいらっしゃったこと。
この話を他の方にも聞いてもらいたいと思ってくれた方がいらっしゃったこと。
などなど、私にとってもたくさんの収穫がありました。
そして皆さんのフィードバックに勇気をもらいました。
私は私にだけできることをコツコツとやっていこうと思います。

カンファレンスでは為末大さんの「教育や福祉に必要な諦める力」や東大先端研の中邑教授と井上さんとの対談を聞かせて頂きました。
私はこの3日目だけの参加だったのですが、また参加することがあったら3日間来たいなと思うくらいの充実の内容でした。みなさんが経験から学んだことは、私自身の価値観にもとてもフィットしたものを感じました。

今日は、広く「教育」に携わる方々と多く出会えた貴重な場でした。
これをまた次につなげていきます。


2014年12月3日水曜日

混乱した情報を整理するための方法




さて、先日もユースワーク藤沢で、講座を行ってきました。
2週間ぶりに訪れたユースワークは、一番奥の部屋が「居場所」に変身していました。
ここはユースワークに登録している人がいつでも利用できる場所。
レイアウトも変わり、クリスマス仕様に。

利用者さんといっしょに飾り付けもつくったそう。
 みんなのセンスや才能が生かされています。

さて今回は「こころの力を高めよう」講座。
・どうしたらこころが強くなるか
・自分自身をもっと知る方法
・こころを落ち着かせるためにはどうしたらいいか
・こころを回復させるためにはどうしたらいいか
など、今回の出席者の「知りたいこと」をベースに話を展開します。
逆にみんなが「知りたい」とか「疑問に思う」という気持ちがないと、私は話をすすめることができません。
これは講座に限らず、日常会話でも相手の「知りたい」がないと話が展開しないのです。
相手の知りたい気持ちが強いと、私の話もどんどん展開し、どんどん深くなる。
だから私はあまり適当な会話というのはできません。
質問のような独り言に回答することはできないし、質問のような文句に返答することはできません。
講座の中では、自分自身を知るひとつの方法として、「自分が何をしゃべっているか、みてみて下さい」という話をします。
これは些細なことでも混乱してしまう繊細な人に対して、必要・不要な情報を整理整頓するための方法のひとつでもあります。